昆布のグルタミン酸とかつお節のイノシン酸が日本料理のだしの2大要素。これらは単独でも旨みが感じられるが、両者を合わせると相乗効果で単独の場合と比べて旨みの強さも3〜7倍にもなると言われています。また、グルタミン酸としいたけのグアニル酸においても同様の効果があるとされています。この旨みの組み合わせを当店のラーメンのスープに応用しています。
グルタミン酸(親鶏、比内地鶏の丸鶏、皮、脂)からイノシン酸(かつお節、煮干し、豚肉)、香辛料として(ネギの青い部分、ショウガ、玉葱)、さらに甘み(キャベツの芯、リンゴ)。これらの素材をそれぞれ温度管理に充分注意しながら4〜6時間かけて抽出しています。さらに比内地鶏の黄金比の脂がスープに細かく溶け込む工程(味)が、極めて重要です。鶏ガラ、豚コツは旨み成分が少なく原則として使用しません。各素材の成分を徹底分析し、様々な組み合わせで旨みの強いスープ作りに45年間の試行錯誤の末、辿り着いた味です。(※これはあくまで私自身の味覚に合った私のスープ作りです。)
比内地鶏には、旨み成分である「イノシン酸」や、旨みを増幅させる「アラキドン酸」が含まれる量が、ほかの地鶏に比べて多いということが発表されました。「イノシン酸」で第2位の地鶏の1.3倍で、ブロイラーの約2倍。「アラキドン酸」「アンセリン」「カルノシン」もほかの地鶏より多く含まれていました。(2017年5月30日付 秋田魁新報)
店内のテーブルには、当店自慢の辛味噌を常備しています。まず普通にラーメンを食べ、途中で辛味噌を加えるのがオススメです。少量加えるだけでも劇的に味は変化し、1杯で2種類の味をお楽しみいただけます。(少し辛みが強いので、辛みが苦手な方は少量でお試しください。)